2018年5月から2022年1月までバンディット1250Sを所有した感想と、バンディットに施したカスタムのまとめです。
フロントタイヤ
フロントタイヤのサイズは、120/70 17インチ。ミシュラン・ロード5というタイヤを履いています。
ザクザクと刻まれた溝のイメージに反して、ウェット路面に強いとの謳い文句ですが、もっちりとした感触のグリップ感です。
センター部分は耐摩耗性の高いゴムを、サイド部分はグリップ性能の高いゴムを配置しています。
フロントブレーキ
ブレーキキャリパーは、トキコ製対向式4ポットキャリパー。タッチも良くて、和休の腕では申し分のない性能でした。
ブレーキパッドは、ベスラのブレーキパッドを使用しています。型番はVD-344JL。
和休が好むブレーキのフィーリングは、握り始めからガツンと効くタイプではなく握った分だけ効きが立ち上がるタイプで、ベスラのパッドはまさにその感触で効いてくれます。
メタル系のブレーキパッドですが、ローターへの攻撃性は低く抑えられているのも好ポイント。
V-Storm650も、将来、ブレーキパッドを交換するときはベスラにしようと思っています。
リムストライプステッカー
MDF製のリムストライプステッカーを貼っています。「デリコロールタイプ」という製品で、ドイツ国旗のような配色が特徴です。
車体に合わせてブルー系のものを選びました。
2021年1月に貼り付けてから1年ですが、まったくはがれる気配はありません。
そのうち、V-Storm650にも貼ろうと思っています。
ヘッドライト
マルチリフレクタータイプのヘッドライト。2灯式で上側がロービーム、下側がハイビームを担当しています。
和休のバンディットは、前オーナーがロービームをHIDに換装してくれていたため、夜間走行も快適に走行することができました。
ハイビームに切り替えても、ロービームは点灯したまま。手前からはるか先までの広い範囲を照射してくれます。
ヘッドライト左右には、ポジションライトが置かれています。
ウインカー
GPZ1100ではLEDに換装したりしたのですが、バンディットは電球のまま。
フロントウインカーはポジションライトを兼ねています。
GPZ1100はウインカー作動時、左右ともポジションライトが消灯しますが、バンディットはウインカーと反対側は点灯したまま。
立ちごけするとウインカーが地面にぶつかるのですが、カウルを割らずにカウルの中にウインカーがめり込むように逃げてくれます。
2回目の立ちごけでは、ウインカーボディを割ってしまったので、中華製の純正コピー品のウインカーボディを使って修理しました。
スクリーン
前オーナーがMRAの「ヴァリオツーリング」というスクリーンを装着していました。
このスクリーンは通常時は折りたたんでいるのですが、高速走行時に目一杯展開すると、ヘルメットの上あたりまで風の直撃を避けることができます。
写真の状態は半分ぐらい展開したところなんですが、和休はこのぐらいの高さがちょうど良く感じました。
少し展開するだけで、ヘルメットへの虫のアタックも減ったように思います。
運転席周辺
ライダーが最も眺める時間が長いであろう目線からの一枚です。
メーターパネル
左側にアナログ式のタコメーター、右側にデジタル表示のスピードメーターが並んでいます。
スピードメーターには、切り替え式のオドメーター、トリップメーター、燃料計、時計が装備されています。
イグニッションスイッチをONにすると、メーターパネルにGSFの文字が表示されます。
警告灯は、タコメーター内にABSの警告灯、スピードメーター下にニュートラルランプ、油圧、水温、ハイビームが並んでいます。
ABS警告灯は、エンジン始動後、数メートル走るまで消灯しません。
購入時は、メーター上にETCのアンテナとインジケーターが装着されていましたが、インジケーターははがれかかっていたし、眩しかったので位置を変更しました。
クラッチレバー
バンディットのクラッチは、油圧式。レバーの開き具合は4段階に変更することができます。
クラッチの重さは、ちょっと重いかな?という感じ。
左スイッチボックス
ヘッドライトディマー(ハイロー切り替え)、パッシング、ハザード、ウインカー、ホーンのスイッチが並んでいます。
カメラなどをマウントするために、クラッチレバーホルダーには、デイトナのマルチバーホルダーを装着しています。
スイッチボックスの横には、和休が装着したグリップヒーターのスイッチがあります。
かねてからグリップヒーターはバイクに装着したい用品ナンバーワンだったのですが、結果的にちょこちょこバイクを乗り換えていたので、なかなか実現しなかったのです。
キジマのグリップヒーターGH8は、グリップの太さもすこし太い程度で操作感も違和感なく、グリップ全周にヒーターがまかれていて寒い時期のツーリングを快適に過ごすことができました。
また、冬以外でも雨の日に使用することもあり、付けて良かったアクセサリーだと思います。
Qiの充電パッド
MotowolfというメーカーのQi充電パッドです。
京セラのスマホ「トルクG03」がQi充電に対応していたので、雨に強い充電設備として装着しました。
ラムマウントのXグリップの中央に貼り付けています。
カーナビ&GPSロガー用のトルクG03
ツーリングで走った軌跡を記録したかったので、京セラ・トルクG03に「山旅ロガー」というアプリを入れ、GPSロガーとして使っています。
また、「MAPS ME」というオフラインで使用できる地図アプリを入れています。このアプリが作成する案内ルートはちょっと難がありますが、一応カーナビとして使用できます。
右スイッチボックス
右スイッチボックスは、キルスイッチとスタータースイッチのみのシンプルな構成。
前オーナーがシガーソケット&USB電源を装着してくれています。
これは、無印のバンディットに使われているブレーキレバーホルダーを使ってネジ止めされていて、使い勝手も良いものでした。
ブレーキレバー
ブレーキレバーは、開き具合を5段階に調整することができます。
フューエルタンク
バンディットのタンクは19L。
和休は、Givi製のタンクロックシステムというタンクバックを使用しています。これは、タンクキャップに専用の金具を装着してタンクバックを装着するシステムです。
一般的なマグネットを使用するタンクバッグは、タンクに傷をつけてしまうことがあるのですが、タンクロックシステムならそんな心配は無用。
樹脂のカバーが付いているタンクでも大丈夫です。
エンジン
バンディットのエンジンです。水冷・4サイクル・直列4気筒で排気量は1,254cm3。
ボア×ストロークは、79.0mm×64.0mmで、最大トルクをわずか3,500回転で出力します。
カタログスペックは馬力の方に目が行くのですが、公道で乗りやすくて速いのは低回転からトルクのあるエンジンでしょう。特に和休はバイクを旅の相棒と見ていますので、実用的な性能を重視します。
燃料噴射装置は電子制御式(インジェクション式)。キャブレター式の方が人間味があっていい、なんて聞きますが、キャブもインジェクションも乗ったことのある和休ですが、「どっちもそう変わらない」と思います。
それならメンテナンスフリーなインジェクション式に軍配を挙げます。
メンテナンスフリーとはいえ、機械ですから好調を維持するコツはあります。
和休のバンディットは、購入してすぐは、ときどきアイドリングが不調になる持病がありました。
バイク屋さんに燃料噴射システムの一部であるスロットルボディを清掃してもらったところ、この不具合はあっさりと解消。
以来、定期的に燃料添加剤であるF-ZEROを投入して、燃料経路のクリーニングに務めています。
F-ZEROが落とした汚れはオイルにたまるので、オイル交換をする1~2か月前に投入するのがおすすめです。
ラジエーター
バンディット1250Sは、先代モデルであるバンディット1200Sの油冷エンジンから水冷式エンジンを搭載したモデル。排気ガス規制に対応するために削がれた出力を補うために、排気量を少し拡大したものです。
1250ccという大排気量車ですが、夏場はそんなに熱くなりません。
フルカウルモデルのバンディット1250Fはラジエーターに2基の冷却ファンを搭載していますが、1250Sは1基で十分なようで。
1250はハーフカウルなので、熱が抜けやすいのでしょうか。
街中をたらたら走っているときは、ファンの回る音が聞こえますが、ツーリングで走っているときはほとんど回っていないかもしれません。
また、1250Fはラジエーターが車体右側寄りに設置されていて、右側にコケるとラジエーターファンを壊してしまうことがあるらしいのですが、1250Sはそんな心配は無用です。
ステップとセンタースタンド
バンディットのステップです。可倒式です。
ラバーマウントされていて、車体からの振動を低減していますし、ステップにはラバーとウェイトが貼られ、振動の低減に一役買っています。
右側のステップのすぐ後ろには排気管が通っています。
前オーナーが遮熱版を設置してくれていることから分かるように、ステップに乗せる足の位置によっては、ブーツが排気管に当たります。
ゴム製ソールのブーツなら一発で溶けてしまいますね。
そうそう、スズキ車ってステップ位置が若干高いように思います。
バンディットはシート高を2段階に変更できるので、足の曲がりがゆるくなるように高い方にセットして使用していました。
ドライブスプロケットのカバーです。
クラッチフリュードを交換するときに開けました。シフトペダルの高さ調整は、ここで行います。
ドライブスプロケットにアクセスするには、クラッチ関係の部品を外す必要がありそうですね。
また、バンディットには最近のバイクには珍しく、センタースタンドが標準装備されています。
荷物を固定したり、車載カメラの画角確認には便利な装備でした。
また、チェーンやオイル交換などのメンテナンスにも役立ってくれました。
GPZ1100はセンタースタンドをかけるためのグリップ(グラブバー)があったのですが、バンディットにはそういったものは無く、また車体重量が約260kgあるので、センタースタンドをかけるためにコツとある程度の力が必要です。
リアサスペンション
リアサスペンションは1本です。工具が必要ですが、プリロードと減衰力調整ができます。
和休が購入したときは、ローダウンリンクロッドが組み込まれていたので、標準車高に戻しました。
チェーンカバー
バンディットのチェーンカバーは、アルミ製。空気圧等のコーションラベルが貼ってあります。
リアサスペンションを保護するための、インナーフェンダーのような装備はありません。
ドリブンスプロケットとスイングアーム
バンディットのスイングアームは、ここだけを見れば、まるでスーパースポーツ車のようなアルミ製のごっついスイングアームが奢られています。
うわさの域を出ない話なんですが、バンディットは白バイへの採用を目指して作られたという説があって、フロントフォークやスイングアームといった足回り関係の部品は、かなりしっかりしたものを採用しているそうです。
リアのアクスルシャフトを固定しているナットは、なんと36mmというサイズ。
このサイズを扱う工具が高いんだ😂
ヨシムラマフラー
これも前オーナーが装着してくれた一品。スズキ車といえばヨシムラマフラーでしょう。
車検対応品ですが、図太い音を奏で、気分を高揚させてくれます。
また、車検の際、規制に対応していることを証明する書類の提示は不要です。
インジェクション車のくせに、高回転からエンジンブレーキをかけるとパンパン鳴るのはご愛敬です。
リアブレーキ
リアブレーキは、片押しの1ポットキャリパーがついています。
大排気量車は、リアブレーキを上手く使うことで車体を安定させることができます。
GPZ1100のリアブレーキはスポンジーなタッチで、効き始める感触がいまいちわかりにくかったのですが、バンディットはそんなことはなく、また唐突に効くようなタッチでもなくて、結構「いい感じ」のブレーキでした。
テール周り
和休のバンディットは、Giviのパニアケースホルダーを装着しています。
もともと、純正のパニアケーズホルダーを装着していたのですが、純正品に装着できるパニア(サイドケース)は幅が広くなるので、もう少し幅の狭いE22というパニアケースを付けたいな、と思っていました。
その後、ヤフオク!でひっそりと売られていたパニアケースホルダーを発見し、お安く落札。
無事、E22を取り付けることができました。
ただ、トップケースの固定位置が10cmぐらい上に上がってしまうので、トップケースの使い勝手と横から見たバランスがイマイチになりました。
パニアケースホルダーの型番は、トップケースホルダーが539FZ、パニアケースホルダーがPL539です。
リアタイヤ
リアタイヤも、ミシュラン・ロード5です。サイズは、180/55の17インチです。
センター部には耐摩耗性に優れたゴムを配置し、サイドはグリップ性に優れたゴムを配置しているのはフロントと同様。リアタイヤの表面を見ると、その境目が良く分かります。
ガサガサっと荒れている部分が、グリップ性に優れたゴムを配置している部分です。
また、写真でもわかるように、和休の腕ではビバンダム君はまったく削れていません。
ファイナルインプレッション
前オーナーがポイントを抑えたカスタムを施してくれていたため、あまりカスタムにお金をかけることなくツーリングに力を入れることができました。
バンディットはCB1300など同程度の排気量のバイクと比べると、比較的コンパクトな車体なんですが、長距離を走行する能力は結構高く、1人で乗るならガチの「ツアラー」にも匹敵するほどだと和休は思います。
コンパクトとはいえそれなりに重い車体なんですが、この重さが生み出す安定感と直進安定性はこれまで乗ったバイクの中でもトップクラス。
性格としてはGPZ1100と似ているのですが、ドッシリ感は、バンディットに軍配が上がります。
残念なポイントを挙げるとすれば、タンク容量が19Lとちょっと少なくて、これがGPZ1100のように22Lもあれば航続距離が400kmに届くのに、といったところです。
1250ccという排気量の割に燃費はよく、大体20~22km/Lといったところでした。レギュラーガソリン仕様であったことも、お財布事情に厳しい和休には好ポイントです。
ABSとインジェクション以外、例えばトラクションコントロールのような電子制御はなく、「素」の状態に近くバイクを操作するダイレクト感を楽しむことができます。
また、電子制御が少ないということは壊れる場所が少ないとも言えます。先にふれたように足回りは過剰ともいえるぐらいしっかりと作られているし、これといったウィークポイントも聞きません。
和休がV-Storm650のようなアドベンチャーカテゴリーのバイクに興味を持たなければ、長い間乗っていたかもしれませんね。
いい車両でした。
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