先日訪れたカワサキワールドでは、「カワサキモーターサイクルフェア2019 RE:WIND」というイベントが行われていたのですが、往年の名車の展示と合わせ、2019年モデルの展示がありましたので、お伝えしたいと思います。
Z900RS CAFE
最初にご紹介するのは、Z900RS CAFE 2019年モデルです。
Z900RSは、2017年12月1日に発売されました。
2018年8月には、メーカーカスタマイズモデル「CAFE」が販売されたのは記憶に新しいところですね。
スタンダードモデルからは、ミラー、ハンドルを変更、リアサスペンションの色を変更するなど「CAFE」モデルとして細部までこだわって作られています。
特徴的なビキニカウルは、スタンダードモデルにポン付けできるものではないらしく、取り付けに当たり、見えないところが変更されています。
2019年モデルは2018年モデルの色を変更したモデルです。スペックは変更ありません。
Z250
Ninja250、Ninja400のモデルチェンジから1年。兄弟車のZ250も、待望のモデルチェンジが施されました。
Ninjaと同様、同じフレームに250ccと400ccのエンジンを搭載します。
Z1000からの流れをくむ「Sugomi Design」は、Z250ccにもしっかり受け継がれています。
メーターは、Ninja系がNinja1000と同デザインのものを使用しているのと同様、Z650と同じデザインのものが装備され、250ccのクラスとしては珍しく、マルチファンクションLCDスクリーンがギアポジションなどの多彩な情報を表示します。
W800
2016年に販売されたファイナルエディションをもって生産中止となったW800ですが、新しい排ガス規制である、ユーロ4に対応して帰ってきました。
2019年モデルは、CAFEとSTREETという2モデルが用意されています。
エンジンは、カムシャフトをベベルギアで駆動する伝統の空冷2気筒エンジンを搭載、空冷のまま厳しい排ガス規制に対応してきました。
2019年モデルの変更点は、以下の通りです。
- リアブレーキがディスクブレーキ化
- LEDヘッドライト
- フロントフォークの径拡大
- フロントタイヤを19インチから18インチへ小径化
CAFEのハンドルは、セパレートではなく、スワローハンドルを装備。スポーティなライディングポジションが予想できます。
また、CAFEには、ニーグリップ用のパッドがタンクに装備されています。
ZX-6R
ZX-6R KRTエディションです。2019年モデルは、Ninja400、Ninja250と同系統のデザインに変更されました。
ZX-6Rならではの装備であるラムエアダクトが、LEDヘッドライト間に装備されています。
ラムエアダクトとは、走行風の取り込み口のことで、走行風をエンジンに取り込んで、ターボほどではないものの過給効果を生み出し、高速走行時にパワーアップさせます。
フレーム自体は、先代モデルと大きく変更はないそうですが、各部がブラッシュアップされ、ライバル車に対抗しています。
VERSYS1000
2019年2月から販売開始となった、Versys1000です。2019年モデルからは、KCMF(カワサキ・コーナリング・マネージメント・ファンクション)という電子制御が搭載されました。
展示されているモデルは、SEという上級モデル。スタンダードモデルに対し、以下のSE専用装備が奢られています。
- ショーワ製の電子制御サスペンション
- クイックシフター(シフトアップ、シフトダウンとも。)
- フルカラー液晶メーター(スマホ連動機能搭載)
- LEDコーナリングライト
- 軽微な傷を自己修復する特殊コーティング塗装
ブレーキシステムは、310mmダブルディスクとラジアルマウント対向4ポットキャリパーが採用され、ZX-10RやNinjaH2などにも採用されているKIBS(カワサキ・インテリジェント・アンチロックブレーキ・システム)というスポーツABSシステムが装着されています。
さらに、展示モデルはオプションてんこ盛りです。
- フロントアクスルスライダー
- ラジエータスクリーン
- LEDフォグランプ
- フレームスライダー
- トップケースとパニアケース
コーナーリングランプは、NinjaH2 SEにも搭載されたものと同様、バンク角に応じ順番に点灯し、コーナー先を照らすための装備です。
灯火類はすべてLEDとなりました。
電子制御スロットルバルブが採用されました。
メーターは、アナログ式のタコメーターとデジタル式のスピードメーターを装備。液晶画面には、多彩な情報を表示できます。
左スイッチボックス横には、グリップヒーターのスイッチが見えます。
国内仕様が設定されました。コーションラベルが日本語になっています。
テールランプのデザインが変更されました。それに、今時のモデルにしては、リアフェンダーが長いのではないでしょうか。
先のケルンショーでスズキがカタナを復活させ、大変な反響がありましたが、カワサキも負けじとZ900RS、W800というネオ・クラシックモデルで対抗してきました。
雑誌の予想では、Z900をベースにGPz900R Ninjaが出るんじゃないかともいわれています。
和休は、現代の車両を使って過去のデザインを乗せる、という手法は賛成です。個人的にバイクや車は80年代のデザインが好きなのですが、当時のモデルを自分が所有して維持していくとなると、どうしても相応の負担を強いられます。
どれだけ好調を維持しても、公道上で現代の車両と混走することは気を使いますし、タイヤなどは、当時とはケタ違いの性能向上があって、フレームとのバランスが崩れてしまうこともあります。
中身は現代の性能で当時の雰囲気に浸れる車両は、これらのジレンマを解消するいい手段ではないでしょうか。
もちろん、過去の名作にとらわれず、新しいデザインで魅力的なバイクが生み出されるよう、一人のバイク好きとして願っています。
コメントをどうぞ!