和休のBandit1250Sは67,000kmほど走行している車体だからでしょうか、エンジンからときおりカチャカチャ音がします。
これについては、カムチェーンテンショナーという部品を交換することで改善するかもしれないということで、交換してみることにしました。
カムチェーンテンショナーとは、カムチェーンの張り具合を調整する部品です。
カムチェーンとは、エンジンの燃焼室の上にあって、吸気と排気を制御するカムシャフトという部品を駆動するためのチェーンです。
カムチェーンの張り具合は、カムチェーンテンショナーによって自動的に最適な張り具合に調整されるのです。
カムチェーンテンショナーはバネの力でチェーンを張っているのですが、経年によりバネがへたってくると、チェーンの張り具合を制御できなくなり、エンジンの異音につながります。
また、Bandit1250Sファーストインプレッションでも書いたように、和休のBandit1250Sは、たまにアイドリングが不安定になる不具合があります。
バイク屋さんに相談すると、スロットルボディを掃除したら改善するのでは、とのことです。
スロットルボディとは、エアクリーナーとエンジンの間にあって、アクセルに連動して開閉することで、エンジンに送りこむ空気の量を制御する部品です。
エアクリーナーを通ってきた空気は、インジェクターが吐きだすガソリンと混ざり合わってエンジンに送り込まれて行きます。
ところが、エンジン内で燃焼した燃えカス(カーボン)が逆流することがあり、これがスロットルボディに付着することで設計通りに開閉しなくなり、アイドリングが不安定になるなどの症状が出ます。
定期的に掃除することが必要な部品、なんですね。
Bandit1250Sのカムチェーンテンショナーはエンジンの中央部分にあり、交換するには燃料タンクやスロットルボディあたりをごっそり取り外す必要があるので、一緒にやってみることにしました。
修理場所へ出撃!
工具などを積んでバイク屋さんに出発します。
今日は、アドレスV125のトップケースを拝借して、Bandit1250Sに装着しました。
スロットルボディを外す
タンクを外した後、いよいよスロットルボディを取り外します。あらかじめ、アクセルワイヤーは緩めておきましょう。
まず、スロットルボディを取り外します。繋がっている配線や配管を外していきます。
繋がれているカプラーを取り外します。
続いて、エンジンと接続しているクランプを緩めます。こいつが上手くできていて、1番シリンダーと2番、3番と4番が連結されていて、同時に緩むようになっています。
エアクリーナーボックス側です。こちら側は一つずつ緩めます。
エアクリーナーボックスとスロットルボディが分離したら、エアクリーナーボックスを車体後方へ押し下げます。
全ての配線や配管が外せたら、アクセルワイヤーを手繰り寄せ、スロットルボディを車体右側へ押し出します。
この状態で、スロットルボディを清掃することにしました。
あとアクセルワイヤーを外せば、完全に車体から分離する状態です。
スロットルボディをエンジン側からみた所です。カーボンが付着して茶色くなっています。
エンジンクリーナーを吹きかけると、面白いようにカーボンが落ちます。
ついでにエアクリーナーを交換
エアクリーナーボックスが外れているので、いつ交換されたか分からないエアクリーナーを交換することにしました。
Bandit1250Sのエアクリーナーボックスの後側は奥の方でネジが止められているので、長いプラスドライバーが必要です。
でもここまでばらせていたら、普通のプラスドライバーで緩めることができました。
蓋は全て取り外さずに、すきまからエアクリーナーエレメントを取り出しました。
いうまでもなく、左側が新しいエアクリーナーエレメントです。
いよいよカムチェーンテンショナーを交換します
続いてカムチェーンテンショナーの交換に移ります。
カムチェーンテンショナーはこちらの部品です。
初めに、黒いビス(テンション・アジャスター・キャップボルト)を緩めて取り外しますが、このビスの下にはバネが仕込まれていますので、気を付けてください。
今日はASSYで部品を注文していたので、元のように組み立てて、取り外したのと逆の手順で装着しました。
エンジンとカムチェーンテンショナーの間には、オイル漏れを防ぐガスケットがあるので、忘れないように。
試乗して出来上がりを確認
出来上がったので、早速試乗してみます。
アイドリングはピタッと安定するようになりましたが、エンジンからのカチャカチャ音は、残念ながら改善しませんでした。
そこで、次はエンジン添加剤を試してみることにしたのです。
今回使用した用品はこちら
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