スズキは、大型スポーツバイク「隼」の車体色を変更して、4月1日だけ発売する。
先日、北米で2019年モデルが公開された。現在、排ガス規制の影響で国内仕様の販売は休止されているが、北米仕様を逆輸入車として発売する見込みである。
2019年モデルのスペック等に変更はなく、カラーリングの変更のみとアナウンスされていたが、本ブログはスズキの隠し玉の存在をつかむことができた。
隼は1999年に初代モデルがデビュー。2019年は、隼誕生20周年記念となる。そんな記念すべき年に何もやらないわけがない。
なんとあの「新幹線はやぶさ」とコラボレーションするという、我々の期待の斜め上を行ったのだ。
スズキ GSX1300R「隼」
「アルティメットスポーツ」というカテゴリーで1999年にデビューした初代隼は、1299ccの排気量から175馬力を絞り出し、最高速度は時速312キロメートルという「市販車最速」の称号を得たのだった。
欧州では、隼の速さを「危険」とみなし、以後時速300キロメートルという自主規制が敷かれたのは記憶に新しい。時速350キロメートルまで刻まれたアナログのスピードメーターを眺めながらのライディングは、’99年式オーナーの特権である。
時速0キロメートル位置が時計の6時の位置にある垂直指針のスピードメーターは、時速100キロメートルがおおよそ時計の9時の位置にあり、国内で走行する分にはほとんどスピードメーターの針は動かず、その車両の安定感も相まって、ライダーに「あれ、スピード出てるのかな?」と錯覚させる。
JR東日本 E5系「はやぶさ」
対して、JR東日本の「新幹線はやぶさ」であるが、「新幹線E5系電車」というのが車両の名称である。
JR東日本は、東北新幹線を時速360キロメートルで走らせるという計画を立てていた。騒音対策やコスト面から時速320キロメートルが妥当と結論づけられたが、この計画に対応する車両として開発されたのが、2011年3月から「はやぶさ」として営業運転を開始したE5系である。
E5系は、これまでの新幹線最速であったJR西日本「500系のぞみ」の時速300キロメートルを上回る国内最速の時速320キロメートルで走行し、「国内最速の新幹線」の称号を持つのだ。
開発者インタビュー
今回、このぶっとんだ企画を発案した開発チームの一員に話を聞くことができた。
初めまして。
開発チームの鈴菌 隼(すずきん じゅん)です。
このコラボレーションを思いついたきっかけは?
子供の持っていた図鑑に、JRバス東北の車両が載っていましてね。E5系はやぶさのカラーリングだったんです!
バイクにも塗ってみたら面白そうだなと思って、JR東日本さんにお伺いしたところ、トントン拍子に話が進んだんですよ。
JRバス東北のHPより引用しました。
開発に際して難しかったところは?
開発はPhotoshopを使うことで、短期間で、かつ上質に仕上げることができました。でも、まだまだ未熟者なので、サイドカウルのステッカーを消し去ることができなかったところが悔やまれます。
今後の予定は?
贅沢に白の本革を使った「 グランクラスシート」や「E5系と同じ音色の警笛」といったオプション品を同時に発売する予定です。
ちなみに「グランクラスシート」はE5系と同様、レカロ社に開発を依頼しました。「バイクのシートは、やったことねーなー」って言っていましたよ。
「はやぶさ」カラーの反響が良ければ、GSX-S1000Fをベースに「こまち」カラーを設定し、「隼」と連結して走らせることも考えています!
ただ、この場合、最高時速は時速300キロメートルに抑えられてしまいます。
E5系は川崎重工製ですが、社内に反対意見はなかったのですか?
まったくありませんでした。一時期、カワサキさんとは業務提携していたこともありましたしね。
これからも、良きライバルとして業界を盛り上げていきたいと考えています!
ありがとうございました。
4月1日の記事ですからね。スズキ株式会社や輸入代理店であるモトマップなどへのお問い合わせは、ご遠慮くださいね。
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