アドベンチャーカテゴリーのバイクを引き立てる装備と言えば、エンジンガードでしょう。
一般的なバイクでは小ぶりなものが好まれますが、アドベンチャーなバイクは、ごっついエンジンガードが似合います。
ヘプコ&ベッカーのエンジンガードを選んだ理由
V-Strom650用としては、数社から発売されていますが、和休が選んだのは、ドイツのヘプコアンドベッカー社から発売されているエンジンガードです。
これを選んだ理由としては、ドイツ製なのでなんだか質実剛健そうな印象があったのと、見た目と値段です。
ヘプコアンドベッカー社はパニアケースのメーカーとして有名ですが、パニアケースだけでなくツーリングに役立つさまざまなアイテムを販売しています。
エンジンガードを装着する
ヘプコアンドベッカー製に限らず、V-Strom650のエンジンガードは、エンジンを吊り下げている部品を固定しているネジを使って装着するものが多いです。
説明書にも、片側ずつ外すように指示があります。
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一時的ではありますが、エンジンを支えているネジを半分外すので、残る半分に負担がかかることが想像できます。

そこで、エンジン下部にジャッキをかまして、エンジンの重さをジャッキで支えてみました。ジャッキアップするほどではなく、軽く支える程度にかけています。
では、ネジを外していきます。
ネットであらかじめ情報収集していたのですが、このネジがめちゃめちゃ固く締め付けられています。

こんな時は、和休が持っている最も頑丈な工具、HIT(東邦工機)製のちょっとゴツめなヘキサツールの出番です。
どりゃりゃーと全身の力を使って、かつ、慎重にネジを緩めます。

なんとヘキサソケットがねじれました!どんだけバカ力で締めてあるのでしょうか😱

ヘキサソケットはねじれてしまいましたが、なんとかネジを外すのに成功しました。
このネジは、ネジロック剤を使って固定してあるようです。ネジ穴から、青い粉がこぼれてきました。
ネジロック剤がネジ山に残ったままだと、新しいネジを締め付けたときにネジ山が痛む原因になります。
ワイヤーブラシでこすれば残ったネジロック剤を取り除くことができますが、今回の対象物はネジ穴なので、ワイヤーブラシが届きません。
タップを使ってネジ穴を整える
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そこで、タップを使いました。タップとは、ネジ穴を掘る工具のことですが、今回のようにネジ穴に刻まれているネジ山を整えるのに使うこともあります。
以前、ブロンコのフロントブレーキディスク交換で使ったこともあるのですが、今回、エンジンガードのネジのサイズが分からなかったし、セットで買うとお得だったので、タップ&ダイスセットを購入しました。
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
和休が買ったのは、コーナンで売っていたPRO-ACT製のタップ&ダイスセットです。

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よく使われているサイズでまとまっている、もう少し安いセットもあったのですが、バイクってネジ山の間隔が建築とかであまり使われないものを使っていたりするので、とりあえずたくさん種類が入っているこちらのセットを購入しました。
エンジンガードを留めているネジは、M8・1.25ピッチというタップが適応するようです。

エンジンを固定していたネジに合わせてみると、ぴったり。
サイズが違ったタップを使ってしまうと、そのサイズでネジ山が切られてしまい、修正はおそらく不可能に近いほど困難です。
溶接などでネジ穴を埋め、改めてネジを切る、なんてことができそうですが、V-Strom650のフレームはアルミです。アルミの溶接は難しいらしく、それに作業場所までどうやってバイクを運んだら良いのでしょうか。
考えただけでも、いやな気持になりますね。
もし、同じような作業をされる場合は、ご自身でネジ径、ネジピッチをよく確認の上、作業を行ってください。
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タップを使って、ネジ穴を掃除します。切削油はCRC(KURE556)を使用しました。
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タップを抜き取ると、ネジロック剤が削がれて出てきました。少し金属片も出てきたのが気になりますが、まあ、大丈夫でしょう!
ネジを締める

ネジロック剤が使われていましたので、和休もネジロック剤を用意しました。ロックタイトの243、中強度タイプです。
「中」というだけあって、低強度や高強度もありますが、高強度は二度と外さない場所に使うような代物なので、購入の際は注意してください。

エンジンガードに付属していたネジに、ちょいちょいと塗ります。

カラー(スペーサー)を置いてから、エンジンガードを組付けます。

画像が反対側になってしまいましたが、ネジを締め付けます。
エンジンガードの最も前方にあるネジは、先がボール状になった角度を付けて締めることができる工具でないと締めにくいでしょう。
サービスマニュアルを持っていないので正確な締め付けトルクが分からないのですが、とりあえず腕の力だけで締まるだけ締めておきました。

そうそう、左右を連結するバーがあります。取り付け説明書では、両側を装着した後に取り付けるとありますが、両側を装着した後では付きません。
また、和休の車体では、左側のカウルと干渉しました。修正しようと試みましたが、界王拳を使っても和休の力業では修正することはかなわなかったので、このまま放置します。
取り付け完了

出来上がりました。
エンジンガードが着くと、フロント周りにもボリュームがでていい感じですね。
うーん。アドベンちゃー😊
左右の張り出しはこんな感じです。あまり車体に密着していては、転倒したときの衝撃で車体と干渉してしまうので、このぐらい開いているのでしょうね。
もちろん、乗車姿勢には影響ありません。
本日使用した用品
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- 2022年4月17日 6,546km
- ヘプコアンドベッカー エンジンガード装着
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